セル×旭小学校 マスコットキャラクタープロジェクト ~はじまり編~

2024/06/12

セルインタラクティブ 大塚 未来

2022年度。さまざまなご縁を経てセルと横浜市立旭小学校は出会いました。
そして約10ヶ月間をかけて小学校のマスコットキャラクターを32人の子どもたちと作るというプロジェクトが行われました。子どもたちは立派にキャラクターを完成させ、今は中学2年生。楽しい学生生活を送っているのでしょうか。

私にとって掛けがえのない経験となったプロジェクト。そんな、セルディビジョングループと旭小学校のプロジェクトについて、何編かに分けて紹介します。今回はプロジェクトのきっかけや、はじまりです。

 

 

 

プロジェクトのきっかけ

 

 

梅雨時のすこしじめっとした6月。セルディビジョングループでは毎週グループの全体朝礼を行っており、その朝もzoom越しでみんなと顔を合わせていました。

代表の岩谷から「旭小学校というところから、マスコットキャラクターを作る授業をしてほしいという依頼がきているが、誰かやりたい人はいますか。」という話がありました。セルに入社した理由が地域貢献に関わることや、子どものための仕事をしたいという想いからだった私は、子どもに何かを教えるという責任の重さに少し緊張しながらも手を挙げました。そして、おなじくセルインタラクティブの松田も立候補し、私を進行役としてこのプロジェクトが始まりました。

 

 

 

撮影:森本聡(CCDN)

 

依頼をしてくださったのは、旭小学校6年2組の担任 玉置先生。当時玉置先生は、まずアーツコミッションヨコハマという公益財団法人横浜市芸術文化振興財団に相談をしたそうです。キャラクターのデザインの仕方を教えてもらいたいという思いで「デザイン会社を紹介して欲しい。」と相談したそうですが、アーツコミッションヨコハマから「そのプロジェクトであれば、ブランディングの力が必要だろう」と、横浜のブランディング会社である私たち、セルディビジョングループにお声を掛けていただきました。ご縁って本当に大切ですね。

 

 

そしてここから、私たちも、玉置先生も、誰もが想像していた以上に素敵なプロジェクトへと成長していきました。

 

 

 

依頼の内容と当時の課題点

 

初めにいただいた資料のタイトルは「昨年140 周年を迎え、150 周年やその後も受け継いでいけるような学校のマスコットキャラクターを考えたい。」でした。
その目的は「この取組みを通して、子どもたちが学校や地域の価値を考え、アイデアにし、それを具体的にしていくプロセスを体験させたい。そのプロセスを通じて、合意形成や様々な意見やアイデアからより良いものを作ることを学んでほしい。」というもので、私は、子どもの頃にそんな体験ができたら、きっと人生が大きく変わるだろうとワクワクと同時に改めて責任の重さを感じました。
そして、具体的な依頼内容は、夏頃にキャラクターづくりの授業や、子どもたちが制作したものへの添削でした。子どもたちはすでに、キャラクターづくりの学習をはじめていて、キャラクター調査や近隣の良さを見つけることを始めていたそうです。

 

 

 

はじめてのヒアリング

 

まずは、顔合わせを兼ねて玉置先生とセルメンバーと顔合わせの打ち合わせを行いました。
そこでは、悩んでいることや現状の課題点を抽出することができました。まずは、旭小学校は120年の歴史がありながら象徴とするものがないということ。そして、周辺地域も住宅街で子どもたちが魅力を見つけられていないということです。そして、授業の進捗に不安があり、可能であれば一度の授業ではなくzoomや電話などでも少し長期的に見てもらえると嬉しい、というご相談もいただきました。最終成果物や、授業に使える時間などを確認して、社内で具体的にスケジュールや授業内容を一度検討することにしました。

 

 

 

さっそく、どんな授業にしていくかを考える

 

クラスは32人。班に分けていくつかのキャラクター候補を作り、最終的に全校投票で1つのものに決定するということで、卒業式までにキャラクターが完成するために社内で話し合いました。セルディビジョングループとしては、ブランディングのワークショップやセミナーの経験は少なくありませんが、小学生に向けては初めて。そのうえ私と松田は当時“人に教える”という経験がほとんどなかったので、どんな授業内容にしていくか、スケジュールと合わせて考えます。

そして、私たちセルディビジョングループとして教えられることは、理念である「価値を見つけ、つくり、高め、つなげる」ことだということに行き着き、「価値を見つける授業」「価値をつくる授業」「価値をつなげる授業」の3回の授業にすることを考えました。玉置先生からの依頼内容よりも手厚い提案になりましたが、やってみなよ!と岩谷にも背中を押してもらいました。

※当時のスケジュール

 

スケジュールは、小学校の都合や、私たちの仕事の都合をうまく擦り合わせながら決定をしました。そして人を喜ばせることが好きな岩谷の一言「6年生なら卒業だよね、完成したキャラクターで何かプレゼントできたら楽しくない?」という言葉に、私も松田も「そうだ!!」となり、子どもたちに内緒の“サプライズ卒業プレゼント”という私たちの裏ミッションも始まったのでした。

 

さてここから、価値をつなぐ編へ。
子どもたちとのワークショップ体験についてお話ししようと思います。お楽しみに!

 

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