業界のイメージを変えてゆく。外国人技能実習生と企業を繋ぐ、オアシス協同組合のブランディングエピソード(前編)
オアシス協同組合
社内の意思統一がしたい。それがブランディングの始まりだった。
きっかけ・目的
オアシス協同組合の代表理事 倉益さんがブランディングを考え始めたのは、まだオアシス協同組合の社員数が10数名だった頃。当時一年ごとの事業計画はあったものの、オアシス協同組合の長期的なビジョンの意思統一ができていなかったことが課題でした。そこで、セルディビジョンと出会い、ブランディングを始めることに。現在はVIからWeb制作を行うまで広がったブランディングですが、当時は見た目のデザインはあまり考えておらず、あくまで「指標となる言葉があれば良い」という認識だったそうです。
他協同組合の受け入れ企業とは違うイメージを持たれたい。
ヒアリング・ワークショップ
まずはヒアリングを通して、オアシス協同組合や倉益さんの想いを引き出しました。当時から「他の組合とは違うイメージを持たれたい」というお話をされており、長期的には「業界そのもののイメージを変えたい」という考えをお持ちでした。「夢や希望を持って日本で働いている外国人に日本の生活をもっと楽しんでほしい」という倉益さんの強い想いをお聞きして、私たちも「ブランディングでもっと業界を良くしていきたい」という想いが一層強くなりました。
また、経営層だけでなく現場の人の声も取り入れるため、ブランディングセミナーやワークショップを開催しました。ブランディングとはデザインだけではないということを会社全体に理解してもらい、ブランディングの必要性を実感してもらうことができました。
「人をつなぎ、輝かせる」という理念の誕生
理念
このプロジェクトが始まった当時、世の中では外国人技能実習生に関する暗いニュースが少なくありませんでした。しかし、日本に何十万人もいる外国人技能実習生は、もはや日本になくてはならない存在です。日本で働きたいと思い、夢や希望を持って日本で働いている外国人技能実習生たちに、充実した生活を送り輝いていていてほしいという想いから「人をつなぎ、輝かせる」という企業理念が生まれました。
この言葉が生まれるまで、セルディビジョンとオアシス協同組合は「満たす」という言葉と「輝かす」という言葉のどちらが良いか、幾度となく語り合いました。そして「満たされるとそこで終わりのイメージがあるが、輝いた先にはより輝いた未来があり、継続性があるだろう。」という結論に至り、「人をつなぎ、輝かせる」というコピーになったのです。
ロゴ制作がはじまり、さらに大きくなるプロジェクト。
ロゴデザイン
オアシス協同組合の指標となる言葉が決まり、ブランディングの一貫性を保つため、ロゴデザインの制作も引き続き行うことになりました。そしてここから、セルディビジョングループの当時若手メンバーもアサインし、プロジェクトは少しずつ大きくなり始めました。
今までの業界イメージを覆す爽やかな印象のロゴデザイン
提案したロゴデザインは2案。A案は「人と企業、日本と世界をつなげることで、関わる人を輝かせ、未来に希望を感じさせるデザイン」、B案は「人と人をつなげ、人に気づきを与えるという使命を表したデザイン」。A案、B案は最後まで悩まれて、最終的にロゴデザインはオアシス協同組合内で、多数決によりA案に決定しました。A案は「輝かせる」という言葉にぴったりなデザインで、業界イメージを変えることへの一歩となりそうだと感じたそうです。
選ばれなかったB案のロゴデザインも。
そして、特殊なケースではありますが、選ばれなかったB案のロゴデザインも、現在は倉益さんが新しく立ち上げた会社に採用されています。偶然、その会社が「ベクトルコーポレーション」という名前であること、その会社の理念とB案のロゴデザインがマッチしていたこと、ロゴデザインを提案した当日倉益さんはB案も気に入っていたことから、ベクトルコーポレーションのロゴとなりました。
ロゴデザインの世界観で明るい印象のWebサイトに。
Web
CIが完成したことで、オアシス協同組合のビジョンやトーンが定まり、オアシス協同組合の社内でも徐々に意識の変化があるなか、Webの制作が始まりました。
続きは、セルインタラクティブHPにて掲載します!【後編記事はこちら】