ブランディングのワークショップを通じて、
代表の想いとスタッフの熱い想いが真剣にぶつかり合ったことで
想いが一つになり結束力が向上。
理念が道しるべとなり、自ら考えて事務所のための行動を起こせるように。

社会保険労務士法人エール

01 きっかけ

初めての出会いから1年後、満を持してのご依頼

2015年にセルディビジョンがブランディングを担当した横浜総合事務所の移転お披露目会に鎌倉代表が参加し、そこで弊社代表の岩谷と出会ったことがきっかけでした。その3ヶ月後に改めてエール社内の全体ミーティングでブランディングセミナーをして欲しいとお声がけいただきセルディビジョンスタッフがお伺いしましたが、その時には料金表を見て「高い!」という印象。まだ時期が早いと受注には至りませんでした。実はその後、エール社内では月2〜3回のペースで独自の理念プロジェクトが始動していました。メンバー同士の相互理解から始まり、社員アンケートをするなどで半年以上かけて議論を重ねましたが、最後がなかなかまとまりません。そして「これを形にするにはプロの力を借りたい」と、出会いから1年後、満を持してお声がけいただくこととなりました。

02 悩み

組織の共通言語の必要性を感じ、
ブランディングを決意

2009年のリーマンショックの頃から、採用しても人が定着しない・代表や幹部が忙しく指導する時間がない・スタッフが他人まかせであったり、社内に元気がないという悩みがありました。そこから、お客様にエールを送るならまず自分たちが元気でいられる事務所にしなければという想いが代表の心に芽生えます。その後、全員が社労士有資格者の職人気質・プロ思考のスタッフ構成から、中小企業の役に立ちたいという想いを持つ人も採用するよう転換し、スタッフが倍に増えました。それを機に鎌倉代表は「これからはみんなの事務所にしていかなければならない。そのためには組織としての根っこをしっかりさせて、共通言語を作る必要がある」と感じはじめました。理念は代表の中にもともとありましたが、それをみんなの言語にする必要がありました。

03 進行中1

幹部ヒアリングでそれぞれの想いを抽出し、
プレゼンテーション終了

まずは鎌倉代表とプロジェクトメンバー4名による幹部ヒアリングからスタートしました。事務所近くの大倉山記念館で行われ、ひとり1時間かけて丁寧に本音を抽出していきました。社員を大切にしたうえでお客様を大切にしたい、自ら動き出したいと思える組織にしたい、目指す方向を一つにし働きがいがあふれる事務所にしたいなど、「こうありたい」事務所像が皆の中から現れてきました。次のワークショップでは、ありたい姿を目指すための理念・ビジョン・強み・行動指針の元となる言葉を導いていきました。これらを元にセルディビジョンにて明文化し、無事プレゼンテーションも終了しました。

04 進行中2

まさかの社内分裂の危機。
しかしそれがきっかけで結束が強まる結果に。

ところが…プレゼンテーション後、鎌倉代表が独断でビジョンを修正。エール社内が分裂しかけるほどの事態に発展しました。すぐにセルディビジョンスタッフが4時間かけて代表と話し合い、代表の想いとこだわりを再度確認しました。ヒアリングやワークショップを通して代表自らの創業当初の強い想いをプロジェクトメンバーにしっかり伝えたことがなく、ブレが生じていたことが事態の原因でした。この後、代表とプロジェクトメンバーが真剣に何度もぶつかり、時には夜中まで話し合いました。結果、皆の想いがひとつになり結束力が高まりました。できあがった理念は「全力でバカ真面目にエールをおくる」。2案のうち全員即決で決まったこの理念は、熱い想いを持って真剣にお客様の事を考える、まさにここにしかないエールらしいものとなりました。
当初予定していなかったVI構築も、進めることに。ロゴマークには社名のエールと応援のエール、そして横浜の3つの『Y』の重なりをメガホンに見立てたデザインを提案。ツールは事務所の改装工事終了とともに刷新されました。クレドは珍しい大きめサイズ。これは、入れたい内容のボリュームが多かったのと携帯している「社労士手帳」の中にちょうど収まるサイズで、エールらしいクレドとなりました。

05 結果

社内に理念がしっかり浸透していることを実感。
これが完成形ではなく
これからも形成され続けていくもの

ブランディング後約1年が経ち、特にリーダーの意識が変わったと言います。
労働関係のセミナーでも、理念をふまえてセミナーの内容に落とし込み、お客様に自分たちの価値観を伝え大勢の人の前で広めるなど、自然とリーダーが引っ張ってくれるようになりました。何かを考えたり決定したりする場面では常にクレドが道しるべとなり、それに沿って言動するようになりました。代表は「掲げる」ことが大事だと改めて感じ、掲げているからこそ、できている・できていないが判断できるようになったそうです。どのような相手に対しても理念に沿わないことには違うとしっかり伝え、ぶつかる。共通言語のおかげで自信を持って意見でき、そして解決していく。解決方法をわざわざ誰かに聞かなくても理念を軸に行動し、考えることがスタッフに浸透しているのを感じました。そしてリーダーへの感謝と深い信頼が生まれたと言います。

代表からは「セルディビジョンさんは、とにかくとことん一緒に考えてくれた、巻き込まれてくれたのが嬉しかった」とのお言葉をいただきました。まだこれがブランディングの完成形ではなく、これからも話し合いぶつかりながら形成されていくものだと思っています。

ブランディング後も
定期的に理念浸透会議が継続中

ブランディング施作後も、スタッフが中心となり月一回の全体会議で理念浸透を行っています。先日はセルディビジョンも会議に参加し、お話しさせていただきました。理念完成後に加わったスタッフが、理念をつくる工程を経験したスタッフに宛てて質問を投げかけていくなど積極的に理念を理解し合う場を設けていました。
とにかく熱い!元気!スタッフどなたにもお会いすると元気がもらえる、まさに「エール」という名を皆さんそれぞれが体現している素敵な事務所でした。これから、どう変化していくのか、大変楽しみです。


(写真:社労保険労務士法人エールのスタッフ・鎌倉代表とセルディビジョン岡田(龍))