拡大・成長段階の真っ只中にあるIT企業が、
成長し続けるために
ブランディングに求めたものとは。
株式会社ABI
01 きっかけ
お客さんからのご紹介と
社長交代がきっかけで
リブランディングがスタート
弊社が以前ブランディングを担当したMAP経営のセミナーを加藤社長が受け、そこでセルディビジョンの事例をご覧になったのがきっかけでした。その2ヶ月後の2017年11月にはブランディングをスタート。その時すでに加藤社長の代表取締役就任は決まっており、理念の前身ともなる資料もある状態でした。2018年2月には、セルディビジョンをリブランディングプロジェクトのパートナーとしてご紹介いただき、一気に展開していきます。実は2年前に設立10周年を機にロゴマークを変えたばかり。今回また変えるかどうかは悩まれていました。しかしその時のロゴは投票制でなんとなく決まったもので思い入れはあまりなく、社員から「ロゴからもう一度変えるべき」との意見が上がります。社員たちの熱い思いもあり、それならば社名から変えようという話になりました。
02 感じていた問題点
会社は拡大してはいるが成長というより膨張。
次のステップへの成長限界を感じ始めていた
社員100名を超えた頃から「勢いがある、楽しい、拡大している」と言われる反面、「会社の向かおうとしている方向や、目指すものが分からない、理念が浸透していない」という声が出ていたと言います。売上は上がっているが、成長というより膨張。このやり方に、成長限界と人材流出の懸念を感じはじめました。会社の根っこの部分であり立ち返る場所、これが無ければ社員自身が何が正しくて何が間違っているかの判断ができない、という危機感もありました。そこでブランディングでは、その部分が反映されていてしっかり表現できている理念、コミュニケーションワード、ロゴをつくり上げるべく、お客さんと一丸となって答えを模索しました。
03 進行中
一緒につくり上げ、意味の込められた
ロゴマークとコミュニケーションワード
社長と複数回ヒアリングした後、ワークには敢えて社長は参加せず、社員とセルディビジョンで行いました。これにより社員同士で忌憚なく意見を出し合える機会が増え、その意見をセルディビジョンがまとめていきました。その結果は、社長含め社員皆さんが納得できるものとなりました。また、参加した社員同士お互いが「あの人意外と会社の事を考えてたんだ」と知れたり、真剣度が伺えた機会にもなりました。普段現場が遠いなどで交流の少なかった社員同士が交流する事で、離れていても根本的な部分が一緒だった事がわかるなど、社員同士の交流による副次的な効果もあったとの事です。
ヒアリングの中で「当事者意識」はキーワードとしてよく出ていました。それをコミュニケーションワード化したいと考えていたところWe=You(We are you)の提案がぴったりフィット。それはセルディビジョン側も発案の際、「これだ!」と全員一致したコミュニケーションワードでした。areを「=」に変換した点を特に気に入っていただき、これをそのままロゴマークに採用しました。話し合いながら一緒に作り上げた、意味が込められたロゴやコミュニケーションワードだったので、全社員に発表した時にもすぐに受け入れてもらうことができました。
さらにその後のウェブサイトをはじめとしたツール展開を通して、社員の意識が上がり、キャラクターも含めて愛着が湧いたといいます。
04 結果
多方面での変化を実感したブランディング後
一番の変化は新卒採用面で、他の営業努力もあったという事ですが会社説明会の集客が例年より200%以上アップ。応募者の大学のレベルも顕著に上がり、それらの裏付けとしてウェブサイトリニューアルによる興味喚起が大きかったのではないかといいます。理念に合わなくなったという理由で退職者も一時的に増えましたが、ブランディング後に入社してきた人材は、メッセージ性の強いウェブサイトのおかげで入社前にすでにいい意味でフィルタリングが出来ている状態で、今後期待ができそうです。
社内的にも、ブランディングを通して社員の意識が上がり、コーポレートカラーが浸透・定着して使いたがる人が増えるなど、会社に対する愛着心が高まりました。ネックストラップは社外からも好評で、付けて外出する人が増えています。
売上面にはまだ影響は見えてきていませんが、積極的に営業していなかった自社商品の新規での問い合わせが、これまでは年1回程度だったのがリニューアル後の3〜4ヶ月ほどで4件入るなど、問い合わせの質・量ともに上がり対顧客にも明らかな変化があったそうです。
加藤社長からは、「会社の良さを引き出してくれて最高の結果を出せた、会社の軸が明確になった!」とのお言葉をいただきました。リブランディングにより、新たな課題も見えてきて、これからも企業成長に合わせてブランディングを継続する必要性を感じているそうです。
リリース後も定期的な理念浸透会議が進行中
その後”The ペンギンズ”と呼ばれる、セルディビジョンもメンバーとして参加している理念浸透会議が、ブランディング後月1回のペースで進行中です。1年続けてみて実際参加メンバーの意識は上がっており、これをいい文化にしていきたいという声が出ています。試行錯誤、模索中ながらも社員同士の意識や考えを色々知れた1年。結果よりもプロセスが大事と捉えています。全員が会社の事をもっと考えられるようになったらいい。来期以降も引き続き、全社員に浸透させるための仕掛けづくりをメンバーで考えていく予定です。今後も継続したい会議です。
2年後、3年後と、各方面で結果がどう変化していくのか、大変楽しみです!引き続きレポートしていきたいと思います。
(写真:ABI加藤社長と担当したセルディビジョンのブランディングチーム)